激化するパーソナルロボット市場

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最近パーソナルロボット関連のニュースをよく目にする。

人工知能の流行と共に、発展してきているのであろう。ロボットは産業用のロボットから、個人にパーソナライズされたロボットへと変わりつつある。

簡単にロボットの歴史を辿れば、本田技研工業が2000年に発表した人型ロボットASIMOから始まり、昨年6月にはソフトバンクと仏アルデバラン・ロボティクスが発表した「Pepper」が話題となった。

 

まず、ロボットは大まかに2つに分けることができる。

産業用ロボット(人間の代わりに作業を行うロボットを指す)

●サービスロボット(非産業用ロボット。主にサービス業で使われるロボットを指す) 

 

ここでは産業用ロボットには触れずに、

サービスロボットとりわけパーソナルロボットに焦点を当てたい。

パーソナルロボット

パーソナルロボットとは、一般に、人の生活空間でサービスを補助することが可能であるような個人向けのロボットのことである。パーソナルロボットは、機能的な面だけでなく人間の感覚や感性も考慮されなくてはならないという点で、産業用ロボットとは異なる。パーソナルロボットには、掃除を行うような機能的なものから、ペットのようなエンターテインメント的なもの、あるいはコミュニケーションを目的としたロボットなど、様々な指向がある。パーソナルロボットとは (Personal robot): – IT用語辞典バイナリ

 

パーソナルロボットとは上の定義によれば、介護ロボットやルンバのような掃除ロボットなども含まれる。介護ロボットと一口に言っても、車イスなどを含む「介護支援型」、歩行支援ロボットなどの「自立支援型」、癒しや見守りとしての機能を持つ「コミュニケーション・セキュリティ型」と分けることができる。掃除ロボットもいろいろと分類はできるだろう。また、警備ロボットや案内ロボット、レスキューロボット、医療用ロボット、人型ロボット、軍事用ロボットなど分類すれば様々である。

ここでは家庭内におけるコミュニケーションに特化したロボットを紹介したい。

 

pepper

       

言わずもがな、softbankのpepper。

言語はIBMワトソンを搭載、音声認識技術によって感情も備えた強者。コミュニケーションされた会話は随時クラウドに蓄積され、会話能力は向上していく。この前初めて知ったのだけど、本体だけの価格しかかからないと思っていたが月額の保険料などがあり、さらに3年間の縛りがあるためトータルで100万円は超えるという。さすがsoftbankといったところだ。

Watsonが日本語をおぼえたら、IBMSoftBankSprintYahoo! JapanのオーナーでありAlibabaの上位投資家の一つ)はその製品を日本の教育、銀行、ヘルスケア、保険、小売業などの業界に売っていくつもりだ。SoftBankとIBMが協力してWatsonに日本語を教える…その全サービスとAPIを日本語化へ | TechCrunch Japan

Pepper(ペッパー)の原型は、もともと、フランスの「Aldebaran(アルデバラン)」という、2005年創業のベンチャー企業が開発したものだが、2012年にソフトバンクが、1億ドルで同社株式の8割を取得することで、商品化にこぎ着けた。 パーソナルロボット販売のビジネスモデルと開発現場の舞台裏 -JNEWS 

musio

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機械学習と自然言語処理を行うテクノロジー企業AKAによるもので、機械学習の専門家・データサイエンティスト・自然言語研究の専門家によるチームによって開発されたロボット http://robotstart.co.jp/robo-musio.html

AKAはイスラエルのテクノロジー企業。クラウドファンディングで人気を得て商品化へ。会話データベースを充実させているのが特徴だそうで、音声認識の精度も高く、子供のはっきりとしない発音でも聞き取れるとのことだ。また、リモコンのような役目も果たすとのことで、IoT時代を見据えての導入であることは間違いない。

会話は英語でのやり取りとなるので、日本人が使うのであれば単に英語学習としても使えそう。普通に欲しい。。来年発売とのこと。

wired.jp

 

Kibiro(キビロ)

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行動情報データ解析企業であるUBIC社の人工知能を搭載し、二足歩行ロボット・全方位センサの開発・製造などを行うヴイストン社が設計と製造をした、「レコメンド」を得意とするパーソナルロボットである。

内蔵カメラは人間の顔を識別し、人によって反応を変えられる。会話を重ねることで、たとえば、店を探す時に利用者の好みに合ったものを勧めたり、飲食店を選んだ感覚をもとに、宿や本などの他ジャンルのものを勧めたりできるようになる 人工知能生かした新パーソナルロボット、強みは「レコメンド」–UBICとヴイストン – CNET Japan 

 

ダーウィン

            

開発、研究はカリフォルニア大学バークレー校のPieter Abbeel准教授の研究室で行われているという。

彼が不安定な動作をとると、いわゆる『ディープラーニング』によって成長する。これは生物の脳で起きているのと同様のアルゴリズムだ。そこでは神経細胞をシミュレートした非常に複雑なニューラル・ネットワークが利用されている。例えば、片方の腕を単純に伸ばせば重心が移動して倒れてしまうが、そんな時に重心を保つにはどのような姿勢で腕を動かすべきか学ぼうとする。

つまり、『ダーウィン』は、不安定な動作体験を経て、不安定な状況であると認識し、成長していく この「ダーウィン」という子供ロボット、不安定な動きには可能性がある | FUTURUS(フトゥールス)

CogniToys

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前回も記事で少し触れたが、会話のできる恐竜ロボット(おもちゃ?)である。

CogniToys は、自然言語を読み取る理解力があるため、子供が恐竜のお腹のボタンを押しながら話しかけると、質問に対して関連性がある情報を提供(子供の年齢に合わせて的確な回答)してくれたりします。そのため、何千個という質問を聞いて、答えてもらったり、お互いに冗談を言ったり、物語(ストーリー)を話してくれたりもできます。インターネットに接続されたデータベースと通信することで、玩具は常にプレイ体験を向上することが可能です。また、使用している子供の好きな色から関心などに沿って玩具がカスタマイズされ、また子供が学習レベルを上げた場合には、算数、スペリング(綴り)、ライミング(押韻)など、内容もどんどん難しくなっていきます。

などなど。

 

これだけでもごく一部であると思う。今後も益々、増えていくだろう。

もっとも、これからの社会はほぼ100%ロボットと共生するようになり、あらゆる場面でロボットが対応してくるはず。ここで問題なのは、社会がそれを受け入れるか、どう受け入れるのかだ。その手始めとして、デジタルネイティブ世代であり、今後テクノロジーやロボットと共に成長していく子供たち向けに遊び相手となる小型ロボットを提供するというアプローチは非常に合理的である。子供の頃からロボットと共に生活するのが当たり前の価値観を持った人が増えれば、単純に社会に受け入れられやすくなるだろう。

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