『ファンタスティックフォー』と異次元世界を拓くCERN

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レビューではだいぶ評価の低い作品のようだ。

マーベルコミックを原作としたシリーズである。同じくマーベルシリーズの「アントマン」は高評価を得ている。

実際に見てみると確かにネットで指摘されているように展開、構成などすごくいいというものでもなかったが、個人的には高評価である。

 

内容の評価はともかく、注目してみてた点は「テレポーテーション」「異次元」だ。

2015年公開された「LEGO®」、「トゥモローランド」なども映画の中でこれらをキーワードとしていた。というのも背景には20154に再稼働された欧州原子核研究機構(CERN)が持つ世界最大の加速器「大型ハドロン衝突型加速器(LHC)」の存在があるのだろう。

大型ハドロン衝突型加速器(LHC)はフランスとスイスにまたがって建設され、円周27km(山手線と同じくらい)にも及ぶ巨大な加速器だ。加速器とは、粒子を電気の力で引っ張って加速させる機械だ。

この加速器で何をするのか。新しい素粒子の観測を目的とし、ヒッグス粒子もこの加速器で見つかった素粒子の中の一つだ。またこの実験結果として、ビックバンやダークマターの解明、小ブラックホールの生成、素粒子が消えることを観測することで異次元を証明することにもつながる可能性があるとのこと。

 

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ハドロンとは?

「大型ハドロン衝突型加速器(LHC)」のハドロンとはなんだろうか。

まず、すべての物質は原子から成り立っていて、その原子をさらに分解すると、[原子核+電子]でできている。原子核を分解すると、[中性子+陽子]でできているのだが、さらに分解すればクォークという粒子になる。この[クォーク]から構成されるものを[ハドロン]と言い、中性子や陽子もハドロンの一種である。

こういったそれ以上分解できない粒子を素粒子という。現在、素粒子は200種類以上が確認されている。また、素粒子の話になると、クォークやらレプトン、ハドロンやらカタカナばかりで訳が分からなくなるが、要はその”分類方法の違い”で呼び名が変わる。ここがまたややこしいのだが、この話は別の機会に。

 

どうやって検出するか?

大型ハドロン衝突型加速器(LHC)では、ハドロンである陽子同士をぶつける実験を行っている。粒子同士をぶつけると粒子同士が持っているエネルギーが別の粒子を生み出すことがある。ヒッグス粒子の例でいえば、2つの粒子をぶつける実験を行い、ヒッグス粒子が存在する場合の状態に近い結果を得られたことから、ヒッグス粒子が存在するという証明につながった。

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異次元の存在

では、なぜ「異次元」が出てくるのか。

このLHC実験によって、異次元の証明ができる可能性があると言っているのは、粒子同士をぶつけた際に粒子が消えることがあり、粒子が消えるということは別次元に粒子が行っていることでもあるという理由からである。

現代の科学者は5次元、あるいは11次元あると信じている人は多いという。代表的な例にリサ・ランドールが出した「ワープする宇宙」という本で余剰次元を説明している。科学の世界で、”信じている”というのは、そう言った余剰次元をあると仮定したほうが、”うまく説明がつく”からという理由である。

最近の研究ではどういう結果が出ているのだろうか?日本語でざっとリサ・ランドールの研究について調べてみたが、ヒットするのは数年前の過去記事ばかりだった。

ハリウッド映画の示唆する意味とはなんだろうか。2014年の終わりに公開された「ベイマックス」をはじめ、2015年に公開された「LEGO®」、「トゥモローランド」、「ファンタスティックフォー」でキーワードとなった、”異次元”の存在。

 

もしかすると、すでに証明されているのかもしれない。

 

:追記

公式ページを見れば早いですね。こちらのLHC アトラス実験のサイトから最新情報がわかります。どうやら、2016年はダークマター(暗黒物質)の解明に注力しているようです。

ATLAS_VP1_event_display_stable_beam_run297041_evt59057181_2016-04-24T05-41-50Photo:https://cds.cern.ch/record/2148236/

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photo: http://getnews.jp/archives/993594

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