経済への理解が足りないことから、1月の後半は経済について学んだ。
ざっくりと立てた目標に対しては以下の結果に。
・経済関連本5冊読破し、各本ごとにブログにレビューを残す
→結果は4冊。このブログでまとめる。
・NewsPicksの経済カテゴリーの記事2つに毎日コメント
→達成率50%くらい
見たことある人も多いと思うが、この動画がとてもわかりやすかったのでご紹介。
流暢なしゃべり口調と、シンプルなビジュアルがめちゃくちゃいい。
以下、前半3分くらいとその他ポイントを書き起こし&メモ。
経済のからくりは簡単なものです。簡単な構成要素と簡単な取引から構成されています。これが繰り返し何度も何度も起こっているのです。取引を引き起こしているのは人間の知恵です。ここから経済を動かす3つの主な要素が生まれます。①Productivity Growth / 生産力の成長②Short Term Debt Cycle / 債務の短期的な周期:5~8年の周期③Long Term Debt Cycle / 債務の長期的な周期:75~100年の周期この三つの要素を個別に考え、またそれを積み重ねたモデルケースを考えると、経済の動向と現在の状況が理解できるのです。●Transactions/取引
経済は取引の積み重ねであり、取引とは簡単なものです。私たちはいつも取引を行っている。何かを買うと取引が発生します。取引では買い手がお金/クレジットを提供し、それと引き換えに売り手が物品、サービス、資産などを提供します。使われたお金とクレジットを合計すると、支払総額がわかります。この支払総額が経済を動かします。支払額を売り上げ量で割ると単価がわかります。「取引」を理解できたら、経済の仕組みが理解できます。経済市場は買い手と売り手が取引をすることで構成されます。例えば、小麦市場、自動車市場、株式市場、その他の市場です。経済はすべての取引とすべての市場の積み重ねなのです。すべての市場での支払い総額と売り上げ総量を計算すると経済の仕組みを理解することができます。人、会社、銀行、政府機関、この全てが今話した取引をしています。お金とクレジットを物品、サービス、資産と交換しているのです。買い手と売り手の最大手は政府機関です。二つに分類できます。中央政府は税金を徴収し、お金を支出します。そして、中央銀行は経済のお金とクレジットの総量をコントロールできます。すなわち、中央銀行は利子の動きを制御し、また新しい通貨を印刷できるのです。このため、中央銀行はクレジットの流れに大きな影響力を与えます。・取引では何かを得るために何かを提供する必要があり、得られる額はどれだけ生産できるかによって決まる。●Credit/クレジット
・借り手が返済を約束し、貸し手がそれを信じるとクレジットが発生する・クレジットが発生すると、借金が発生する。貸し手には資産であり、借り手には債務である・なぜ、クレジットが重要か?支出額を増やせるため。そして、その支出が経済を押し上げる。ある人の支出は他の人の収入となるから。あなたの支出は誰かの支出となる。あなたの得る所得は誰かの支出である。・クレジットを発生させると、将来予測可能な一連の事態を引き起こすことになる。この意味でクレジットはお金と違う。お金は取引の清算に使われる。クレジットを使うと”ツケ”が発生する。将来返済するという約束。何もないところに”クレジット”が発生。・経済資源を活用し、所得を生み出せばクレジットは良い要素となる。・米国のクレジットの総額は約50兆ドルだが、流通しているお金の総額は約3兆ドルしかない●レバレッジが消滅した時の対処法①支出を縮小人、ビジネス、政府が支出縮小。政府でいう「緊縮策」。ただ、支出を縮小すれば、他の人の収入が減るので変わらない。②債務不履行となりまた再編・飲み屋で言えば、ツケが不履行となる。・所得が減るので、政府の受け取る税収も減る。政府の債務負担増加となる。債務返済のため、税収を増やすか、借金を増やすことになる。③富の再分配その結果、富裕層からの税収入を増やすことで、富の再分配を行う。→この結果、恐慌が起こり戦争に至った歴史がある④中央銀行によるお金の印刷インフレを招き、経済を刺激する。中央銀行(連邦準備銀行)の支援は2008年に2兆ドルを新しく印刷した。新たなお金で金融資産を購入。また、中央銀行が政府の債権を購入。《結論》3つの重要なポイント①Don’t have debt rise faster than income./所得より早く債務を増えさせない。でないと債務負担が耐えきれなくなる。②Don’t have income rise faster than productivity./所得を生産性より早く増えさせない。そうなると競争力が弱くなる。③Do all that you can to raise your productivity./生産性を向上させる努力を惜しんではいけない。これは長期的に見て一番大切な要素である。
世界一シンプルな経済入門 経済は損得で理解しろ! 日頃の疑問からデフレまで
- 作者: 飯田泰之
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2010/03/12
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経済学とは希少なものについて考える学問と冒頭で述べている。また、経済を動かす最もシンプルな仕組みとして”損得”感情を挙げている。自由競争こそ人々にとっても社会にとってもいいというのはまさに自然界と同じで、自然は自然のままが一番いいと思わされた狼が生態系を作っていく過程を捉えた動画を思い出した。全体として、本書は初心者にもわかりやすかった。
経済学の大原則
- 希少性
- インセンティブ:人は損得勘定に従って行動するというもの、便益と費用
- ノーフリーランチ:得な状況は落ちていないということ。そしてこのノーフリーランチの法則から出てくる帰結がトレードオフと呼ばれる性質。
日本経済の3つの問題
- 潜在GDP低下の問題=実力不足の問題→成長政策
- 潜在GDPと実質GDPのギャップの問題→金融政策
- 格差の問題→税金と補助金(再分配)
- 自力モデル:国民の貯蔵率を高める→現代では通用しない。海外に資本が流れるため
- 他力モデル:海外の企業に直接投資してもらう
- 技術力を高める方法:より多くの付加価値のあるものを生産することができる。また、資本と労働の組み合わせを上手に行う力=マネジメント能力が高い場合にもGDPを向上させることができる
- 作者: 栗原昇,ダイヤモンド社
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2010/02/05
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経済とは「世の中のお金の動きすべて」と言っている。上記の書籍とは、また違う角度で書かれており、こちらも初心者向けでわかりやすかった。内容は上記と大枠似ているので省略。
こちらは生活単位規模のミクロ経済について書かれている。結論としては、我々の日々の消費は主に「取引コスト」に対する支払いだということ。物(原価)自体にお金を払っているわけではなく、あらゆる仲介が入ることで発生する、その取引コストにお金を支払っているのだという。その取引コストがどれだけかかるかで、日常の物の価格差は生まれている。100円ショップの例など面白かった。また、現代のシェアリングエコノミー系のサービスはこの「取引コスト」を極限まで下げることで無駄を無くしているんだなと改めて実感。
100円ショップの例中国の義鳥市(イーウー)は100円ショップの生産拠点で、一個10円ほどの原価で購入出来る。ほとんどが物流、販売コストなどの取引コストである。中国から日本にコンテナを船に積んで運ぶ場合、一つの商品あたり1円も支払えば十分。国内で港から各店舗まで運ぶための陸上輸送のコストの方が圧倒的に高くつく。理由は一度に運べる数が少ないため
フェルドマン博士によれば、日本の強みは「農業(豊かな水と農地)」と「技術力」だという。反対の弱みは「人材育成」と「人材の流動性」を挙げている。そもそも現在の資本の使い方が高齢者よりになっており人材へ投資がされていない、加えて転職が少なく人材の流動性がないなど、これらの”弱み”をどう克服するかがグローバライゼーションおいて重要なテーマだと述べている。
ここで思い出したのが『ZERO to ONE』の中でピーターティール自身が述べていた、「ほとんどの人はグローバリゼーションが世界の未来を左右すると思っているけれど、実はテクノロジーの方がはるかに重要だ」という意見。ピーターティールがこの本でいうところ、”結局は自分の頭で考えることが重要だ”ということに尽きるとは思うが、フェルドマン博士の本書は経済を学ぶ上で参考となった。
というわけで、ここまで経済について学んだきた。
今回学んで経済の輪郭はつかめたかと思う。より実態経済に関わる中で、本当に理解できてくるのであろう。取引の総和で市場ができ、市場の総和が経済だということを特に覚えておきたい。
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