スパコンといえば、日本における「京」が有名である。
先日、生の「京」を見る機会があった。その京という文字が書かれた複数並んだコンピューターはまるで中国の始皇帝 兵馬俑坑を見ているようだった。
スパコンとは
その名の通り、スーパーなコンピューター。
概要はwikipediaを参照。
概要
普及価格帯の計算機の性能では実行不可能な超大規模な計算処理が目的であり、それを実現するための特別な構造(極端に大量のCPUコアを搭載する,超大容量のメモリを搭載するなど)を備えたハードウェアやハードウェアに最適化されたソフトウェアを備える。有限要素法や境界要素法などに基づく構造解析、気象予測、分子動力学、シミュレーション天文学、最適化問題、金融工学のような大規模数値解析に基づくシミュレーションに利用される。計算機による大規模シミュレーションを前提とした科学は特に計算科学と呼ばれ、スーパーコンピュータの設計に大きい影響を与えている。そのような計算科学の成果を元に、工業製品の設計や評価を行うCAEの分野でも広く利用されている。
スパコン「京」
「京」がこなすのは、コンピューターシミュレーション。事例を挙げれば、天気予報、津波被害予測、ジェット機の飛行シミュレーション、住友ゴム工業のタイヤづくりなど。例えば、住友ゴム工業のタイヤ作りのどの部分で「京」が使用されているかといえば、ゴム内部のエネルギーロスの発生状態をマイクロメートルのスケールで予測をする。とりわけタイヤ表面の磨耗はナノメートルの状態から崩壊し、それが積み重なって大きな歪みとなり、エネルギーロスを生み出すそうだ。それらのシミュレーションを行うに扱う情報量が多いことから、通常のコンピューターではできないため、「京」の出番となるのだ。
スパコンの未来 PESY Computing斎藤氏
スパコンといえば、最近日本で話題となっているのが、PESY Computing斎藤氏であろう。10年後には、なんと6リットルの容量に73億人の脳を収めるとのことだ。斎藤氏の書いた「エクサスケールの衝撃」も冒頭だけ読んだが、スパコンの未来はもちろん、不老やフリーエネルギーなどのスパコンによって切り開かれる未来が書かれている。また、スパコンはあくまで道具であることや、日本から次世代コンピューターを生むなどのメッセージを残している。とても分厚い本なのでなかなか読むのに時間がかかると思うが、年末年始で読み終えたい。
スーパーコンピュータは自然科学分野の神秘を解明し、この世界の未来を切り拓いていくための「道具」、「ツール」であると考えています。即ち、最終的な目的ではなく、夢を実現するための手段であるとの認識であります。
アランチューリング、ノイマンがコンピューターを創ってはや、7、80年ほど経つ。
スパコンはさらなる飛躍の中にある。
どこかで言及されていたことだが、ハードはムーアの法則通りに今まで進化してきている。これからもある一定ラインまでは同じように進化し続けるであろう。だが、問題はソフトウェアだ。ソフトウェアはやはり人間が手を加え、改良し続けないといけない。そこには創造性や発想の転換が必要だろう、と。
ハードの下地は出来上がる。あとはソフトだ。
このソフトウェアが日本から生まれればすごいことである。
ともかく、次世代のスパコンが切り開く未来にワクワクするのであった。
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